アイティメディア初、3カ月で生成コンテンツを生み出すまで
メディア・広告 2025年8月

アイティメディア初、3カ月で生成コンテンツを生み出すまで

Overview

事例概要

項目

内容

社名

アイティメディア株式会社

業種

インターネットメディア運営(IT系メディア事業)

従業員数

100〜200人規模(※上場企業IR情報より推定)

プロジェクト

ニュースサイト「ねとらぼ」における、RAG(Retrieval-Augmented Generation)を活用したナレッジ検索システムの構築プロジェクト

インタビューイー

西尾泰三さん(ねとらぼ局AIメディア開発室室長)

納期

約3カ月(2025年1月開発開始〜2025年3月末納品)

予算

数百万円

課題

編集業務における生成AIの活用

ソリューションポイント

柔軟な対応力、AI開発はもちろんDevOpsに関する包括的な知見

実際に活用されるためのインタフェースやAPI連携なども提案してくれた

本文

西尾さん

本日はありがとうございます。2025年1月からRAG開発を始め、追加学習の仕組みなども含め、短期間でローンチに至ることができましたね。お礼申し上げます。

インタビュワー

こちらこそありがとうございます。本日はこちらから幾つかご質問させていただければと考えています。ねとらぼでRAGを構築しようと考えた背景を伺えますか?

西尾さん

はい。背景には、編集業務に生成AIをどう活用するかという視点がありました。ねとらぼでは2022年くらいからさまざまな形で生成AIを用いていましたが、高品質なドメイン知識と言える自社コンテンツを再帰的に活用するにはRAG構築が有用と考えました。

2025年3月末にRAGの基本システムを納品いただきました。この段階ではCurlなどコマンドラインでRAGにアクセスでき、CursorなどのエディタからAIエージェント的に利用することで、RAGの出力を編集業務に生かすことができるようになりました。

期が変わり、今年度は初期実装から得られたフィードバックを基に2つの機能を追加実装しました。1つはコマンドラインに慣れていないエンドユーザーでも簡単に使えるよう、対話的なGUIをCMSにプラグインとして用意したこと。もう1つは、限定的なデータのみ格納されていたRAGに追加学習の機能を用意したことです。この実装により、活用と運用の両面で一段レベルが上がった印象です。

インタビュワー

ありがとうございます。今後の全社展開や、他ジャンルへの拡張についてのお考えも伺えますか?

西尾さん

はい。ねとらぼでのRAG構築は、蓄積された良質なコンテンツをベースに、新たな価値を生むことができています。特に有用なのは、ねとらぼリサーチで扱うようなランキング記事など、コンテンツ構造が明確なものだと感じています。ねとらぼで扱うジャンルやコンテンツは社内の他メディアと比べてもかなり異なるため、全社的に展開していこうとすれば考えなければならないことも多々ありますが、全体としては、今回の取り組みも踏まえ、生成AI活用を推進する強い動きがあります。

今回のRAG構築により、RAGに関する知見は社内でもある程度醸成されましたが、精度をどう他担保するかなどRAG構築の経験が豊富なパートナーは限られており、御社との取り組みは今後の検討にも非常に参考になります。

インタビュワー

ありがとうございます。ツール面やパイプライン設計など、今後も柔軟に支援可能ですので、ぜひお声がけください。では、今回のプロジェクトのご評価についてお聞かせいただけますか?

西尾さん

良かった点としては、RAGへの造詣の深さと、抽象的になりやすい要件を丁寧に拾っていただけたことです。一方で、仕様定義には課題を残し、若干の手戻りが発生しました。特に、RAGのアクセス設計は想定以上に複雑で、UXに課題を感じた場面もありました。後にシンプルに使えるインタフェースとしてGUI環境を用意したことは、アプローチとしても良かったと思います。

インタビュワー

その点については、今後はMCPのような技術を活用して、より自然なUI設計もできるかもしれません。Azure環境の制約もあると思いますので、そこも含めてご相談させてください。

西尾さん

ねとらぼのRAGはAzure上に構築しましたが、これは編集部が運用も含めて行っています。RAGだけでなくAzureなどインフラの知見不足がボトルネックになっている部分もあります。その中で、より簡便、カジュアルに似たような成果が得られるアプローチとしてNotebookLMをはじめ多く出てきており、現在はRAG一択ではないと感じています。

RAGはメンテナンスというか継続的にデータのチューニングまたはアップデートをしないと継続的に有効な出力が得られませんし、RAGはノイズが少ないですが、よくも悪くも検索の技術なので、出力がピンポイントなものになりがちです。特定のパラグラフなどを生成する目的でRAGはよく機能しますが、前述のNotebookLM、あるいはDeepSearchのような推論ステップを組み合わせた出力が最適な場合もあるので、ベストな選択ができるよう動向をウオッチしています。

インタビュワー

確かに、ロングコンテキスト対応の進化で、文書をそのまま投入する方式も現実的になっていますね。とはいえ、RAGにはRAGならではの利点もあるので、PoCを重ねながら最適な手法を見つけるのがよいと思います。

西尾さん

まさにその通りです。引き続き、ご相談させてください。ありがとうございます。

Client

アイティメディア株式会社

メディア・広告

2025年8月

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