【ChatGPT最新アップデート】GPT-6.1 Terraとは?Solの半額モデルで請求書入力を比較してみた

Contact
AI活用の相談、まずは無料で承っています
コラムで取り上げたテーマについて、貴社への適用可能性をお気軽にご相談ください。
上杉 洸平事業開発・SEO/AIO担当
株式会社Moji ビジネス開発・コンテンツマーケティング担当 鹿児島県出身。大学2年次から複数のスタートアップで長期インターンを経験し、営業・事業開発と0→1の立ち上げに携わる。2026年9月より、生成AI特化の開発会社・株式会社Mojiに参画。AI開発プロジェクトの事業開発と運営体制づくりを担当しながら、自社メディアのコンテンツ運用をリードしている。
「安いモデルに任せて、仕事の精度は落ちないのか?」
OpenAIが2026年10月26日に公開した「GPT-6.1 Terra」は、そんな疑問を確かめたくなるモデルです。画像や画面の理解、PC操作、自然な文章作成を特徴とし、APIの標準料金はGPT-6.1 Solの半額に設定されています。
今回は、架空の請求書を読み取り、テスト用の入力画面に転記する作業で、Terra・Sol・Astraを比較しました。
結果は、3モデルとも入力内容はすべて正解。今回の環境では、Terraが最も短い時間で10件を処理しました。
ただし、検証したのは英文の模擬請求書と専用フォームです。何を試し、どこまで分かったのかを、料金や使い分けと合わせて紹介します。
※製品情報・検証日は2026年10月27日です。
GPT-6.1 Terraとは?画像を読み、画面を操作し、文章を書くモデル
OpenAIはTerraを、画像を理解して考える力、正確なPC操作、明快で自然な文章作成を備えた、速く効率的なモデルとして紹介しています。
公式に挙げられている用途には、商品写真とカタログ情報の照合、技術図面の読み取り、アプリ画面での操作、文章の下書き・修正があります。出典:Terra公式仕様
画像の内容を説明してもらうだけでなく、読み取った情報を使って次の作業まで進めてもらう。そうした仕事で、利用を検討しやすいモデルです。
API料金はSolの半額。ただし、仕事1件の費用とは別
3モデルのAPI標準料金は、次のとおりです。
モデル | 入力100万トークン | 出力100万トークン |
|---|---|---|
GPT-6.1 Terra | 1ドル | 5ドル |
GPT-6.1 Sol | 2ドル | 10ドル |
GPT-6 Astra | 10ドル | 50ドル |
出典:Terra公式仕様、Sol公式仕様、Astra公式仕様
同じ量の入力・出力で比較すれば、Terraのトークン料金はSolの半分です。
ただし、仕事を終えるまでに使うトークン数や、ツール利用、再試行の回数は変わります。「単価が半額」と「仕事1件の総費用が半額」は分けて考える必要があります。
また、この表はAPIの料金です。ChatGPT WorkやCodexの月額料金・利用枠を示すものではありません。今回の検証では、実際のAPI課金額は測定していません。
請求書10件を、3モデルでそれぞれ3回処理
今回検証したのは、請求書画像を見ながら、ブラウザの入力フォームに転記する作業です。
使用したモデルは、GPT-6.1 Terra、GPT-6.1 Sol、GPT-6 Astra。推論設定はいずれも「medium」を指定しました。
請求書は架空の英文書類10種類で、通貨は日本円。転記する項目は次の7つです。
- 取引先名
- 請求書番号
- 請求日
- 支払期限
- 税抜金額
- 消費税額
- 税込金額
標準的な書類のほか、項目の順序を変えたもの、小さい文字、過去の請求情報が併記されたものも用意しました。
さらに、請求書番号の一部を隠した書類と、支払期限が記載されていない書類を加えています。この2件は、分からない情報を推測せず「要確認」とすることを正解にしました。
各試行は、会話履歴を引き継がない新しいエージェントで実施。画像はスクリーンショットから読み取り、入力欄の操作にはフォームのラベルを利用しました。正解データは渡していません。
同じ10種類を各モデルで3回ずつ処理したため、合計は延べ90件です。異なる90種類の請求書を試したわけではありません。
結果:正確さは同点、入力時間はTerraが短かった
1件につき7項目すべてが正解と一致した場合を「成功」として採点しました。「要確認」にすべき項目を適切に扱えたかも含みます。
モデル | 成功件数 | 正解項目数 | 10件の入力時間・中央値 |
|---|---|---|---|
GPT-6.1 Terra | 30/30件 | 210/210項目 | 37.1秒 |
GPT-6.1 Sol | 30/30件 | 210/210項目 | 51.8秒 |
GPT-6 Astra | 30/30件 | 210/210項目 | 57.7秒 |
3回それぞれの所要時間も示します。
モデル | 1回目 | 2回目 | 3回目 |
|---|---|---|---|
Terra | 38.4秒 | 37.1秒 | 32.8秒 |
Sol | 68.1秒 | 51.8秒 | 51.5秒 |
Astra | 63.5秒 | 57.7秒 | 54.8秒 |
計測区間は、テストページの読み込み開始から、10件目の入力保存までです。画像の読み取り、推論、画面操作、ツールや通信の待ち時間を含みます。
APIそのものの応答速度や、文章の生成速度を測った数字ではありません。 また、試行には並行実行が含まれ、共有環境の影響を分離していません。今回の結果だけで、あらゆる仕事での速度順位までは判断できません。
注目したのは「分からない情報を埋めなかった」こと
今回、3モデルとも、番号の一部が隠れている請求書を「要確認」としました。支払期限が未記載の書類でも、日付を補って入力することはありませんでした。
転記作業では、欄がすべて埋まっていても、その中身が推測なら確認の負担が増えます。今回の条件では、3モデルとも「読めた情報」と「確認が必要な情報」を区別できました。
一方、操作がすべて一度で通ったわけではありません。
Terraは各試行の最初に、合計欄を指定する操作が別の入力欄にも一致するエラーに遭遇しました。その後、自力で指定方法を修正し、保存まで完了しています。この修正時間も、結果の所要時間に含めています。
入力結果だけでなく、途中でつまずいても作業を続けられるかを見ることも、実務では大切です。
この結果から、Terraをどんな仕事で試す?
今回分かったのは、今回用意した定型転記では、TerraもSol・Astraと同じ正解に到達したということです。
画像から情報を読み、対応する欄へ入力するような、手順と正解が明確な仕事では、Terraを最初に試す理由があります。API単価も低いため、実際の業務で必要な精度を満たせるなら、選択肢になりそうです。
ただし、今回は勘定科目の判断、取引先の照合、重複請求の検出、仕訳の作成までは試していません。これらは今回の転記とは異なる難しさがあります。
公式の位置づけも踏まえると、使い分けの出発点は次のようになります。
モデル | 試す仕事の目安 |
|---|---|
Terra | 日常の文章作成、画像や画面の読み取り、資料からフォームへの転記 |
Sol | 複数の資料やアプリをまたぐ、手順の多い継続的な仕事 |
Astra | 高度な推論や判断が必要な、難しい調査・開発・比較検討 |
この使い分け全体を今回実証したわけではありません。自分の仕事で比べる際の目安です。出典:公式モデル選択ガイド
どこで使える?ChatGPT WorkとCodexが対象
GPT-6.1 Terraは、ChatGPT WorkとCodexで提供されています。公式案内の対象プランはPlus、Pro、Business、Enterprise、Eduで、通常の「Chat」では利用できません。
ChatGPTのデスクトップアプリやWeb版Workでは、「Advanced」のモデル一覧から選ぶ案内になっています。利用できるモデルや操作機能は、プラン、利用環境、管理者設定などによって変わります。出典:ChatGPT公式アップデート
なお、今回の比較はCodexの検証用エージェントで実施したものです。ChatGPT Workの製品画面で同じ所要時間になることを示すものではありません。
導入前に、自分の書類でも確かめたい
今回の請求書は、英語の活字で作った単一ページの合成画像です。日本語、手書き、傾いたスキャン、複数ページ、複数税率の書類は検証していません。市販の会計ソフトへの入力や、登録・支払の確定も対象外です。
そのため、結果の100%を、そのまま実務の成功率と考えることはできません。
実際に導入するなら、普段扱っている書類を使い、入力結果に加えて、人が確認・修正する時間まで比べてみてください。
今回の検証では、定型的な転記でTerraを試す価値が見えました。次に確かめたいのは、自分の業務でも、その正確さと速さが再現するかです。
Contact
AI活用の相談、まずは無料で
コラムで取り上げたテーマについて、貴社への適用可能性をお気軽にご相談ください。